久居の猫歴などを少し。
以前のWebPageからサルベージしたエントリなので、いろいろ突っ込みどころもありますが、2002年当時の本音はこうだったらしい。
青いね!(笑)
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新世紀の年の暮れ、私は突然「猫飼いたい病」にかかってしまいました。きっかけはパールのせいだと思います。
パールというのは義実家で飼っていた猫で、私が「猫欲しい〜」と言いはじめて一カ月くらい後に、18才の天寿をまっとうしたキジトラの老猫です。
まったく年齢を感じさせないスレンダーなボディと人語を解しているかのような悟りきった小顔。
いつもおとなしくおっとりとしていて、悪さもせず高いところにも登らず(今思えばトシのせいで登れないだけだったのですが)気がつくと足元にちょこんと座っていたりして、それまで犬派だった私は「こんな猫なら飼いたいなー」と地雷地帯に足を踏み入れてしまったのでした。
私はもともと犬派ですが、いわゆる座敷犬(死語)は好きではありません。
犬といったらやはり耳がピンと立っていて尻尾はくるんと丸く、りりしくかしこい柴犬系がベスト。
でも毎日の散歩をさせるほど時間的余裕も、根気よくしつけする甲斐性もありません。というわけで、長時間の留守番をこなせるという理由からもやはり猫でしょう。
いや飼ったことなど一度もありませんが、とにかくモーレツに猫が欲しい。今思えば、なにかに取り憑かれていたかのよう>よーやく結婚して親(猫嫌い)の呪縛から解かれたせいだったのか?(笑)
さて、しかしいったいぜんたい、猫ってどこで手に入るのでしょう?そのテの知識がまるでない私の頭に漠然と浮かんだのは
1.ペットショップで買う
2. 雑種猫を貰う、または拾う
というふたつでした。
都会に住んでいる人なら「ブリーダーから買う」という選択肢もあるでしょうが、岩手みたいな田舎で猫のブリードをしている人はなかなかいないようです。犬のブリーダー(もどき)はわりと多い。土地が広いからか?
そんなわけで、とりあえずペットショップにGO!
地元で有名なペットショップの猫館(となりは犬館)に行くと、おお、いますよ猫が!
オシキャットとアメリカンショートヘア、ペルシャ、ロシアンブルー、アビシニアン。
うわああ、どれもすばらしく可愛い〜!
長毛種は最初から「無理」と思っていたし、私はスレンダーで小柄な猫が好きなので、当然アビシニアンに釘付け。仔猫と言うにはちょっと大きいですが、くりくりとしたアーモンドアイ、大きな耳、つやつやと光沢のある毛並みが「さすがの純血種さま」というカンジ。
しかしこのアビはお値段がやたらとお安い。オスは「売約済み」の札が付いていましたが、メスはなぜかそのオスの半分以下の価格。
不思議に思って店員さんに月齢を聞いてみたところ、なんと「18ヶ月」というお返事。アビはもともと小柄で顔も幼いので、せいぜい6ヶ月くらいと思ったこの子は成猫だったのです。成長とともに価格が下がってしまったわけですね。
そして、ケージ暮らしが長いせいかケージの外に出そうとするとケージにしがみ付いて嫌がります。
試しに抱かせてもらいましたが、ちょっと気を抜いた隙に右の手のひらを思いっきりひっかかれて流血してしまいました。悲しい。
…今にして思えば、長期間ケージの中にいた馴れていない成猫をいきなり客に抱かせる店員さんが間違ってるのですが、当時の私はそんなこともわからない初心者でした。
店員さんに「この子はちょっと難しいので、他の支店に8ヶ月のアビがいますから、そちらをご覧になったらいかがですか」とすすめられ、その足で見に行きました。
こちらのアビは素直に抱かせてくれるし、肩に乗ってきたりして、思わず「買います」と言ってしまいそうになりましたが、ぐっと踏みとどまりました。
だって10年は一緒に暮らすであろう猫です。すこし頭を冷やさなくては。
さて、パールの行き付けの動物病院に、ときたま「猫もらってください」という貼り紙がしてあることを思い出した私は、週末に病院を訪ねてみました。
貼り紙はありましたが、2才ちかくの成猫(オスメス各1匹)の情報しかありません。
こりゃ駄目だと思いつつも、ひとまず受付けのお姉さんに電話をかけてもらいます。
「サスケちゃんとサイゾーちゃんはお元気ですかあ」とかいう会話を聞きつつ、サスケとサイゾーというのが譲りたい猫の名前なのだな、とチェックする私。
その後電話を代わって直接お話したのですが…
「避妊と去勢の手術はしてます。でも運動不足でちょっと太りぎみで」
「はあ、何キロくらいですか」
「えーと、8キロかなあ」
「(8キロ!?)そ、そうですか。で、猫を手放すのはどういう理由で」
「面倒みきれなくなったんです。貰い手がいなければ保健所に引き取ってもらおうと思ってるんですよ」
…ここで動物愛護のスピリットの持ち主なら「引き取ります」と言うのかもしれませんが、私には無理です。体重8キロの成猫なんて荷が重すぎます。猫種も聞きませんでしたが、サスケとサイゾーはまだ飼われているのでしょうか…。
しかし保健所はないよなあ。せめて動物病院でお金を払って安楽死させるのが飼い主の責任なのでは…
で、お次はインターネットです。
何かのはずみで「あ、そういえばネットで『猫もらってください』なんてやってないかな?」と思い立ち、検索してみました。猫情報をネットで検索したのは初めてだったので、そのあまりに膨大な情報量にたまげました。
ネットはすごいです。全国津々浦々「里親募集掲示板」がこんなにいっぱいあるなんて!なにこれ!
野良猫保護情報、アレルギーや引越や離婚などで飼えなくなった純血種の成猫、地震の被災地の保護猫などなど、画像を見ているだけで楽しい。
しかしここには大きな落とし穴があったのでした。
好みの猫が何匹かいたので、関東までだったら受け取りに行けないこともないかな…と問い合わせしようとしましたが、その前にアンケートに答えてくださいとの記述が。…アンケート?ってなんの??
そこは動物愛護団体のWebPageだったのですが、何度もスクロールしないと「送信ボタン」にたどり着けない膨大な量のアンケートフォームが…!!
その内容は家族構成に始まり、共働きか、過去のペット履歴、一戸建てか賃貸か、子どもの有無、結婚の予定、出産の予定、引越しの可能性、近所の動物病院情報、町内のペット事情(おとなりさんが動物嫌いかどうかとか)などなどなどなど。毎月いくらのお金を猫のために使えるかとか、果ては年収にいたるまで。
このアンケートに答えると、メールでの交渉の後、団体の方がアンケート内容に虚偽がないか自宅を確認し、さらに毎年のワクチン接種と避妊去勢手術、室内飼いの徹底、終生育成などの誓約書への捺印と身分証明書の提示を経て、ようやくの引き渡し。けっこうな額の「預り金」を預け、不妊手術の証明書を送付したら返金するというシステムのところもありました。
で、その後はきちんと約束が履行されているかどうか、定期的な訪問があるそうです。
…あのう、それは飼い猫というより「預かり猫」なのでは…。もし怪我とか病気とかしちゃったら、まして不可抗力で死なせたりしたら、糾弾されそうでものすごく怖いんですけど…。
あとすごーく納得いかなかったのは、「小さな子供のいるご家庭には猫を譲ることはできません」という記述がちらほらあったこと。どうしてだかわかります?猫が子供のオモチャにされるから、だそうです。
ええ、逆じゃないの!?と思わずつっこみ
動物を飼うきっかけって、友人や親戚の家で5匹生まれて貰ってくれと泣き付かれたりとか、たいていそういうのじゃないですか?あ、でもこれ20年くらい前の話だから、今は違うのか。昔は犬なんて雑種があたりまえだったし。
私の実家でも何匹か犬を飼っていましたが、祖父が家族になんの相談もなしにいきなり買ってきたりとか、親戚の家でうっかり生まれちゃったから引き取ったとか、そんなんばっかでした。でもそれなりにみんなで可愛がっていたけどなあ。
あー、でも団体の人にはきっと「そんないい加減な気持ちの人にはペットを飼う資格なんてない」とか言われそう。
「アメリカやヨーロッパでは、里子をもらうときの厳しい審査は常識」という情報もありますが、ここは日本で私は日本人なので、歴史と文化の異なる外国の事情を持ち出されてもね…。
そのヨーロッパにしたって、犬猫保護のシェルターがあるってことは、捨てられたりもとの飼い主が飼えなくなったペットがいるってことでしょう?
アメリカやカナダでは「猫の爪除去手術」が一般的だというし、フランス人は犬の散歩の時に糞尿を平気でそのままにしておくし、やっぱり歴史や宗教が違えば飼い方も意識も異なるんですよ。
団体の人が、猫にとって良い飼い主を見つけてあげようと真剣なのはよくわかります。きっとみなさんすごく真面目な人なんだろうな、と思うし。でも貰いたい側との温度差が激しい。
私のように「この猫が欲しい。でもここからは貰いたくない」と言う人がいて、結果的に引き取り手がなければ、それは猫にとって不幸なのでは?
それともそんな意識の低い人間は願い下げですか?最初の最初から立派な飼い主じゃないとダメ??
私は「猫のために猫を飼いたい」んじゃないんです。「自分のために猫を飼いたい」んです。
飼い主の幸福があって、その次に猫の幸福があると思っています。だから「猫の幸せを第一に考えて、慎重に審査します」とか書かれていると、「第一は飼い主の幸せを考えてくれ」と思ってしまう。
猫を飼うことによって飼い主が幸せになれないなら、そんな人に飼われている猫が幸せになれるんでしょうか?
しょっぱなから「このアンケートフォームに記入してくれない人はお断り」と道を狭めるより、「できれば記入して下さい。空欄があってもいいですよ」くらいから始めてくれればお互い良いと思うんですけど。
どういう相手かわからないのに、いきなり自宅の間取りなんて教えないでしょう、普通。条件ばかりたくさん並べ書類を整えることがことが「良い飼い主を探す」ってことではないと思うの。
まあ、自分で猫を飼っている今ならね、いろいろ条件つけたくなる気持ちも、ジレンマもよくわかります。でも猫を飼ったこともない初心者にとっては、あまりにも敷居が高いと思うし、それじゃあいつまで経っても間口は広がらないだろう、とも思います。
で、里親募集の掲示板があれば、里子募集の掲示板も当然ありますが、これもなかなかアナーキーです。
「黒猫、短毛、メス、生後2ヶ月以内、当方横浜」などと欲しい猫の条件を書き込んで連絡を待つシステムですが、「過度の干渉はお断りします」とか「精いっぱい幸せにするよう努力しますが、トラブル防止のため身分証明書のコピーはお渡しできません」とか書き込んでいる人がいて思わず苦笑。
猫にとっての幸せっていったいなに?と考え込んでしまう世界ではあります。
ネットの猫探しはムズカシイ。里親を待っている仔猫も、飼いたい人もいっぱいいるのに、どうしてこうも折り合わないのか。そんなわけで私は、一度の問い合わせもしないまま、ネットでの猫探しを断念したのでした。
だんだん追いつめられた気分になってきました。
猫、猫が欲しい。連日、猫の夢まで見てしまう始末。
やはりペットショップか?
てんぱって思わず保健所にも電話しましたが、「猫の譲渡はできません」とつれない返事。犬は年に一回くらい譲渡会を開催しているのに、猫は駄目なんだそうです。犬と違って登録制度がないからかなあ?てことは市内の猫は保健所に引き渡された時点で薬殺決定ってことか…(その後、県内に動物愛護団体が設立され、保健所→愛護団体→飼い主への譲渡、という流れでレスキューされる犬猫もいるようです)
そういえば友人にはまだ聞いていなかったので、駄目モトで友人一同にメールを送りました。
希望は「メス、乳離れしていて生後半年以下、短毛、尻尾が長ければ尚良し」というところ。
白黒のホルスタイン柄は好みじゃないとか尻尾は長くなきゃイヤとかいろいろ思うところはあったのですが、とりあえず会ってみなくてはわかりません。相性が良くてかわいければOKかもしれないし。
あんまり期待していなかったのですが、数日後、Yちゃんから返信がありました。
彼女の元同僚(Wさん)が生後4ヶ月程度の白サバの仔猫を保護しているとのこと。
画像を送ってもらうと、やたら可愛い仔猫が写っています。
ちなみにYちゃんは地元のタウン誌の編集をしており、その仔猫はそのタウン誌の「もらってくださいコーナー」に載る寸前でした(入稿寸前で待ったをかけてしまった)。
先方のメールアドレスを教えてもらい話を聞くと、そこのお宅にはもうすでに猫が3匹いて、小さな男の子と赤ちゃんもいて、母猫に死なれた仔猫を拾ったものの手が廻らないので里親を探していたとのことです。
私は猫は初めてでなにかと不安があったので、試しに2週間程度預かって、うまくやっていけそうだったら引き取りたいとわがままを言ったところ承諾していただき、某日自宅まで届けていただけることになりました。
やってきた仔猫は初めての家だというのにまったく物怖じせず、あちこち探検してさっそく鉢植えをいくつかひっくり返してくれました。
ちょっと警戒してはいるものの、抱っこしてもひっかいたりしません。すぐに膝に乗ってくるし、目が大きくて、顔はすごく可愛い。すごく可愛い、というかめちゃくちゃ可愛い。
私は猫を長い時間抱っこしたのは初めてだったのですが、こーんなにくたくたと柔らかいんだあ!と感動しました。
毛並みなんかすべすべのぴかぴかで、犬とは全然違う。まさにカルチャーショック。
結局、お試し2週間とか言ってたのに、1週間目には「引き取らせてください」と連絡しました。
純血種ならお金で手に入りますが、雑種の仔猫を手に入れるのはまことに大変です。走り回った2ヶ月でしたが、いろいろ考えるところもあり、無事に仔猫も手に入り楽しい毎日です。
私がWさんに感謝したいもうひとつのことは、猫の名前を付けないでおいてくれたこと。仮名「チビ」だったそうです。やっぱり名前は自分で付けたいと思って、いろいろ考えていたんです。
検討の結果、SEGAのアーケードゲーム「電脳戦記バーチャロン」から拝借して、「フェイ」と命名。
漢字で「飛」と書きます。
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